Featured image of post 身近な人が急に「顔がゆがむ・片腕に力が入らない」なら脳卒中の兆候かも!FASTの法則で脳卒中の前兆を素早く見極める!脳卒中の危険信号と「発症時刻の記録」が命を救う理由、そして正しい脳卒中緊急対処法を解説!

身近な人が急に「顔がゆがむ・片腕に力が入らない」なら脳卒中の兆候かも!FASTの法則で脳卒中の前兆を素早く見極める!脳卒中の危険信号と「発症時刻の記録」が命を救う理由、そして正しい脳卒中緊急対処法を解説!

脳卒中発症時、1分の遅れで約190万個の脳細胞が失われます。FASTの法則(顔のゆがみ、腕の脱力、言葉の障害、発症時刻の確認)で迅速に識別しましょう。針による瀉血、水分や薬の経口摂取は致命的な誤りです。正しい対応は患者を横向きに寝かせ、すぐに119番通報することです。発症時刻を正確に記録することで、医師が黄金の3時間以内に血栓溶解剤を投与し、脳を救うことができます。

もし身近な家族が突然、「こんにちは」という簡単な一言すらまともに話せなくなったら、あなたはどうしますか?

脳卒中が発症したとき、対応が 1 分遅れるごとに、脳は約 190万個の脳細胞 を失います。

多くの人がパニックに陥り、水を飲ませたり、薬を飲ませたり、あるいは針で指を刺して血を出させたり(瀉血)といった誤った対処をしてしまい、かえって状況をさらに危険な状態に追い込んでいます。

脳卒中を正しく識別し、致命的な応急処置の誤解を解くことは、誰もが身につけておくべき命を救うスキルです。

脳卒中発症時、体はどのような危険信号を発するのか?

脳卒中の最大の特徴は 「突然」 起こることです。

さっきまで談笑していたのに、次の瞬間には体に異変が起こります。国際的に用いられている識別スローガンは FAST です。

アルファベット 英語 テスト方法 観察のポイント
F Face(顔) 相手に イーッと笑ってもらう 顔の左右が対称であるか、片側の 口角が下がっていないか
A Arm(腕) 相手に 両腕を前に平挙してもらう 片方の腕が 力なく下がってしまわないか
S Speech(言葉) 相手に「今日はとてもいい天気ですね」と言ってもらう ろれつが回っていないか、または全く 言葉が出ないか
T Time(時間) 症状が現れた 正確な時刻 を記録する すぐに 119番通報 し、発症時刻を伝える

これら3つの動作のうち どれか1つでもできない場合 は脳卒中の可能性が極めて高く、直ちに病院へ搬送する必要があります。

FAST以外にもある危険信号とは?

FASTで大部分の脳卒中を捉えることができますが、以下のいくつかの危険信号も見逃してはなりません。

危険信号 説明
片側の体の突然のしびれ 片側の顔、手、足の感覚が突然失われる(正座でしびれたような感覚とは異なります)
突然の視力異常 片方の目が見えなくなる(黒いカーテンが突然下りてきたような感覚)、または物が 二重に見える
突然の歩行困難 お酒に酔ったようにふらつき、真っ直ぐ立つことすら困難になる
激しい突発的な頭痛 これまでに経験したことのない激しい痛み(雷に打たれたような痛み)で、主に 脳出血 で見られます
突然、言葉が理解できなくなる 耳は聞こえているのに、脳がフリーズしたように 相手の言うことが理解できなくなる

脳卒中のときに瀉血(血抜き)をしてもよいのか?水や薬を飲ませてもよいのか?

緊急事態に直面したとき、高齢者などはよく「早く針で指先を刺して血を出せ」とか「血圧を下げる薬を飲ませろ」と言ったりします。

これらの民間療法は 効果がないばかりか、命を落とす危険があります

3つの致命的な誤解

誤解 真実 なぜ危険なのか
指先を刺して血を出せば血管が通る 瀉血(血抜き)では脳血管の中の 血栓を取り除くことはできません 痛みによる刺激で血圧が さらに急上昇 し、脳出血を悪化させる恐れがあります
急いで水や食べ物を与える 脳卒中によって嚥下(飲み込み)神経がすでに 障害されている可能性 があります 水や食べ物が気管に入りやすく、誤嚥性肺炎窒息 を引き起こします
独断で降圧薬を飲ませる 脳梗塞の際、脳は自らを守るために あえて血圧を高く保とうとします 勝手に血圧を下げると脳の 酸素欠乏がさらに進み、損傷範囲が かえって拡大します

瀉血(血抜き)の俗説はどこから来たのか?

東洋医学(中医学)の観点から見ると、指先を刺して血を出す技法は 十宣瀉血(じゅっせんしゃけつ) と呼ばれますが、これは脳卒中の救急救命に用いるものではありません。

十宣瀉血は、末梢神経を刺激することで患者の意識を保たせる 医療行為 であり、プロの鍼灸師・医師が脳梗塞であると判断した場合にのみ施行されるものです。

一般の人が家庭で勝手に行うことは、リスクがメリットをはるかに上回ります

正しい脳卒中緊急対処ステップとは?

唯一正しい対処法は極めてシンプルですが、冷静かつ迅速に 実行しなければなりません。

ステップ 行うこと なぜ重要なのか
ステップ 1 直ちに 119番通報する 救急車には救急救命士が同乗しており、搬送先の病院の 脳卒中ホットライン(グリーンチャネル) に事前連絡して準備を整えることができます
ステップ 2 「最後に正常であったことを確認した時刻」 を正確に記録する 医師が救命薬を使用できるかどうかを判断するために、この時刻が必要となります
ステップ 3 患者を 横向き(回復体位) に寝かせる 嘔吐物や舌が気道を塞ぐのを防ぎ、窒息を回避します
ステップ 4 襟元やネクタイ など締め付けのある衣服を緩める 気道を十分に確保します
ステップ 5 そばに寄り添って 気持ちを落ち着かせる 不安や焦りは血圧をさらに上昇させ、脳の損傷を悪化させます

何も飲ませない、患者の頭をむやみに動かさない、自力で小さなクリニックへ連れて行かない。

もしやむを得ず自家用車等で搬送する場合は、一般の診療所ではなく、脳卒中の専門救急治療が可能な総合病院 へ直接向かってください。時間ロスを防ぐためです。

なぜ「発症時刻の記録」が命を救うのか?

FASTの最後の文字が T(Time=時間) である理由を不思議に思うかもしれません。

それは、脳卒中の治療薬には極めて厳格な 時間制限 があるからです。

時間制限が医師の治療手段を決定する

治療法 時間制限 原理
静脈血栓溶解療法(t-PA) 発症から 4.5時間以内 薬を用いて、血管を塞いでいる血栓を 溶かします
経皮的脳血栓回収術(カテーテル治療) 発症から 6〜24時間以内 カテーテルを脳血管に通し、血栓を 物理的に回収します

もし家族が明確な発症時刻を答えられない場合、医師は 血栓溶解薬を投与することができません。時間制限を超えて投与すると、かえって脳出血を引き起こすリスクが高まる ためです。

あなたが記録したその「何時何分」こそが、家族が血管を通し、脳細胞を救い出せるかどうかの 唯一の鍵 になるのです。

病院に到着した後は何が起こるのか?

病院では 脳卒中グリーンチャネル が起動し、すべての検査と治療が最優先で処理されます。

時間 説明
0〜10分 看護師が直ちに血糖値を測定し(低血糖が脳卒中のように見えるのを防ぐため)、採血を行い、重症度を評価します
10〜25分 緊急で コンピューター断層撮影(CT) を行い、血管が詰まっているのか破れているのか を確認します
25〜45分 医師がCT結果と発症時刻に基づき、血栓溶解療法または血栓回収術 を決定します
60分以内 薬の投与が完了し、厳密なモニタリングを行うため 脳卒中ケアユニット(SCU) へ入室します

国際的な医学基準では、「来院から投与開始まで(Door-to-Needle)」を60分以内 に完了することを目指しています。

症状がすぐに治まった場合でも、受診は必要か?

「一過性脳虚血発作(TIA)」、通称 「ミニ脳卒中」 と呼ばれる状態があります。

症状は脳卒中と全く同じですが、通常は数分から24時間以内に自然に回復します。

「治ったから大丈夫」と絶対に放置しないでください。

ミニ脳卒中は、脳が発する 最後の警告 です。脳血管に深刻な狭窄があるか、不安定なプラークが存在することを示しており、将来的に重大な脳卒中を起こす確率が 極めて高い 状態です。

たとえ症状が数分で消えたとしても、直ちに救急外来を受診して精密検査を受け、医師による脳血管の評価と早期介入を受ける必要があります。

脳卒中に対して私たちができる最善の備えは、FASTの法則を脳裏に刻み込み、誤った民間療法に毅然とノーと言うことです。

いざという時のあなたの冷静な判断と、「〇時〇分に始まった」という正確な情報 が、大切な家族の脳と未来を救うのです。

Reference

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